Photo by Ian Mackenzie
随分前にゲーム画面などを録画したいと思ったことがあったのですが、当時はスマートフォンの仕様上ハードルが高く、その夢は実現しませんでした。
それから長い時間が経過し、Android OS バージョンアップによって遂に録画機能が追加され、現在は様々な録画アプリが公開されています。
しかし、まだ一つだけクリアしていない問題があります。それが内部音声の録音です。
公式サポートされた録画機能
Android 4.4 (KitKat) ではパソコンに繋ぐことで録画が可能になり、5.0 (Lollipop) 以降ではスマホ単体での録画機能が追加されました。
これによってゲーム画面も簡単に録画できるようになったのですが、一つ引っかかるのがゲーム音は録音されないということです。
録画アプリでできること
録画アプリは機能を呼び出すものであって、機能を付加するものではありません。
つまり、本体に元から付いている録画機能で音声が録音できないということは、アプリを入れても録音に対応していない可能性が高いのです。
ただし、マイクからの音を拾って録音することはできます。
現状、スマホ本体のみで録音した場合は内部音声が録音できないので、大音量で再生した音で我慢するしかありません。
録画の質
スマホ本体の機能を使って録画すると、特にゲーム中は描画処理が重くなるので、録画している動作ももっさりとしてしまいます。
更に酷いときは、動画の一部が飛んでしまうコマ落ち、処理の過負荷による強制終了が起こることもあります。
ルート化
通常スマートフォンでは、ユーザーが操作できる機能を制限しています。それは、使用中に基幹プログラムを損傷してしまい、故障してしまうのを避けるために施されているものです。
この制限を解除するのがルート化と呼ばれている行為です。
制限がなくなるため、普通は利用が禁止されている機能にもアクセスすることができるようになり、スマホでできることの幅は広がります。内部音声の録音も可能です。
しかしながら、ルート化に失敗するとスマホが動かなくなったり、原因不明の動作不良が起きたりすることもあります。知識が十分にある人はまだしも、CPU やメモリの型番くらいしか知らないような状態でルート化すると、スマホが逝ってしまったときに何もできません。
ルート化されたスマホは保証対象外であり、買い取ってもらうのも難しくなるので、内部録音のためだけに行うのはお勧めできません。もちろん全て自己責任で行うのは、所有者の自由です。
パソコンに繋いで録画
以上から、スマホ本体で内部音声を録音・録画するのは事実上不可能に近く、かなり大変であることがわかります。
より現実的な手段としては、パソコンに繋いで録画するという方法があります。
これは MHL 変換という技術を用い、スマホの microUSB から出力されるデータを変換して HDMI に入力し、それを録画するというものです。
内部音声も出力されるらしいので、録画データから音声を抽出すればいいでしょう。
必要なもの
注意が必要な点としては、この方法にはお金が割とかかります。
ということで試していません。必要になりそうなものは列挙しておきますが、実際に行うときはもっと詳しく調べてみてください。
- スマートフォン(MHL 対応)
- キャプチャーボード
- キャプチャーソフト
- MHL-HDMI 変換アダプタ
- HDMI ケーブル
参考になりそうな記事 → Android(スマホ画面)を配信する方法。| Mome
最後に
スペックや権限上の問題から、スマホ本体だけで内部音声を録音するのはなかなか難しいようです。お金に余裕があれば、パソコンを使ってチャレンジしてみてください!