XPパソコンにChromium OSをインストールしよう

coding Chromium OS

2014年4月にサポートが切れて、安全にインターネットに接続できなくなったWindowsXP搭載のパソコン。ネットサーフィンはできませんが、そのまま捨てるには惜しいものです。

そこで、無料で入手できるChromium OSをインストールしてChromebookにしてみましょう!

準備

パソコンについて調べておく

OSをUSBフラッシュメモリに焼く前に、後々手間がかからないように先にパソコンについて調べておいた方がいいです。

CPUがPAE対応か確認

物理アドレス拡張 (PAE)に対応しているかを確認する必要があります。
対応していない場合はChromium OSを利用できないようです。

対応しているかどうかは、システムのプロパティから確認できます。

システムのプロパティの開き方 (WindowsXP)
  1. スタートメニューを開く
  2. マイコンピュータを右クリック
  3. プロパティを開く

全般タブにはシステム、使用者、コンピュータの三つの項目があります。コンピュータの項目の一番下、X.XX GHz X.XX GB RAM の下に”物理アドレス拡張”の表記があればPAE対応ということです。

CPUがSSE3対応か確認

こちらは確認する方法がわかりません。CPUの型番で検索すればわかるかもしれませんが。

Intel® Pentium® M プロセッサとCerelon® M プロセッサは恐らく対応していません。

その場合は利用するビルドが異なるので、注意してください。

BIOS設定

パソコンを起動してすぐにF2キー (機種によって異なる) を押すと、BIOSのセットアップ画面になります。ここでHDDやCD/DVDドライブなどの起動順位を決めることができますが、USB HDDを一番最初に持ってきます。

USBの項目が見当たらなければ、CD/DVDドライブを一番上に設定しておきましょう。

必要なものを揃える

USBメモリを準備

最低でも4GBのUSBメモリが必要になります。

CD/DVDの調達

※BIOS設定でUSBが表示されなかった人向け

USBブートするためのソフトを入れるときに使います。

マウスの調達

タッチパッドは動かないかもしれないので、マウスを用意しておきます。
元のOSに対応しているマウスであれば、たぶん大丈夫です。

USBにOSを書き込む

※お持ちのパソコンで確実に動くという保障はありません。

準備するもの

解凍ソフト

7z形式のファイルを解凍できるソフトが必要です。7-Zipextractnow(インストール不要)などがあります。

USBに書き込むソフト

Win32 Disk Imager(Win32DiskImager-0.9.5-binary.zipはインストール不要)などを使います。

USBから強制ブートさせるソフト

※BIOS設定でUSBが表示されなかった人向け

Plop Boot Managerを使います。ダウンロード、解凍したらCD/DVDにplpbt.isoを焼きます。

Windows7以降であれば、書き込む機能がついています。機能がなければ、ImgBurnなどを使うと書き込むことができます。

インストールの手順

まず、ビルドされたOSをダウンロードします。

Chromium OS Builds

Chromium OS Custom Build (Pentium M/Cerelon M プロセッサ向け)

Chromium OS Buildsの方はDailyページに繋がっていて、更新が頻繁な分バグがあるかもしれません。トップページから更新頻度の少ない安定したバージョンを選んでも構いません。

CPUが32bitなら”Cx86OS-(年月日)01010X(1か2).img.7z”を使います。古めのパソコンはだいたいこっちです。

もし64bitならCamd64OSで始まるものを使ってください。

Pentium M/Cerelon M プロセッサのパソコンでは、Chromium OS Buildsのビルドは動きません。Chromium OS Custom Buildでダウンロードしてください。

ダウンロードが終わったら解凍します。.imgファイルがあるので、それをWin32 Disk imagerでUSBメモリに書き込みます。

USBメモリはリムーバブルディスクなどと表示されます。間違っても他のドライブに書き込まないでください。

書き込みが終わったら、Chromium OS を使うパソコンに差し込みます。BIOS設定でUSBが表示されなかった人は、ここでさっき用意したCD/DVDを入れておきます。

電源を入れると、Chromium OSで起動しようとします。先ほどのCD/DVDを入れている場合は、USBを選択すると同じ状態になります。

うまく起動できれば、言語・キーボード・通信ネットワークの選択画面が表示されます。

もし、PAEに対応していない、もしくはSSE3に対応していない場合は

”Your system is repairing itself. Please wait.”

と表示されます。

最初に確認しているので、この画面が表示されることは少ないとは思いますが……PAEに対応していてかつこの画面が出た場合は、Pentium M/Cerelon M プロセッサと同様の手順で入れてみてください。

パソコン本体のHDDにインストール

今の状態ではUSBメモリで起動しているので、電源を切ってUSBを抜いておくと、Windowsも使うことができます。Windowsは全く使わないし、USBを挿さないで完全にChromebookとして使いたい、という人はHDDにインストールしても構いません。

ただし、現在HDDに保存されているものはすべて消えます。OSも消えるので、Windowsも使えなくなります。

インストールの手順

Chromium OS を起動している状態で、Ctrlキー、Altキー、Tキーを同時に押すと、ターミナルが起動します。

crosh>

という表示の後に

install /dev/sda

と入力して Enter

Password :

の後に

password

を入力して Enter
(パスワードを入力しても表示されませんが、入力できています。)

最終確認として

Are you sure (y/N)?

と表示されるので y を入力すると、インストールが始まります。最後の文に

crosh>

と出てきて、入力待ちになったら終了です。電源を落として、再起動すると言語・キーボード選択画面に戻るので、同じ手順で使えるようにします。

※成功・失敗に関わらず、責任は負いかねます。個人の判断で実行してください。