ネットバンキングと聞くと、詐欺やウィルス感染など負の印象を受ける方もいるかもしれませんが、適切に使っていれば全く問題ありません。
ほとんどの取引をネットバンキングで行うネット銀行では、どのようなセキュリティ対策が行われているのか見ていきましょう。
ID・パスワードの管理
ネットバンキングを利用するには、最初にブラウザやアプリでIDとパスワードを使ってログインするという手順を踏みます。
ログインできると口座の残高や入出金履歴などを見ることができるのですが、忘れてしまわないように、と他のサービスと同じID・パスワードを使ってはいけません。もし、他のサービスで情報が漏えいしてしまうと、その情報でネット銀行に入れる可能性があるからです。
忘れてしまうようならメモしておいて、それを財布の中に入れておくなどしましょう。
ネット銀行は実店舗がない分セキュリティがかなりしっかりしていますが、ユーザー側が穴をつくってしまっては意味がありません。
特にパスワードの場合、忘れるとネット上では受け付けられず電話での対応。もしくは電話も受け付けず、1週間ほどでパスワードリセット用の書類を郵送、という他のWebサービスとは一線を画す厳重な手続きになります。
パスワードは一つではない
通常のWebサービスではパスワードは一つですが、ネット銀行の場合は複数存在することもあります。
例えば、ログインパスワードと取引パスワード、ガラケー用のログインパスワードと取引パスワード、電話手続き用のパスワードなど、いくつも用意しておくことでどれか一つが漏れても一気にすべての機能が使えるようにはならないのです。
そのため、仮にログインするときのID・パスワードが知られてしまっても、振り込みなどに使う取引パスワードがわからなければ、手続きはできないという仕組みです。
第三の認証
セキュリティカードでの認証
更に、ネットバンキングではランダムな英数字が記入されたカードを使うことが多くあります。手続きの際に先ほどの取引パスワードを知っていても、カードを持っていなければ先に進めません。
逆に言えば、セキュリティカードに書かれた英数字がわかってしまえば、取引できるようになりかねません。最近は、ネットバンキングの取引画面を装って巧妙な手口でこの英数字表の中身を盗むという手法もあるので注意しなければならない点です。
トークンでの認証
そういう点では少し安心できるのが、カードの代わりとして発行されることがあるトークンという小さな機械です。トークンに表示されている6桁の数字が一定時間で切り替わる仕組みで、トークンを持っていないと取引できないようになっています。
一定時間で切り替わるので、番号を知ったところで無効になってしまうのです。
カードかトークンか選択できるわけではないのであしからず。
まとめ
ネットバンキングで振り込みなどの取引を行うためには、ログイン時にIDやパスワードが必要になる上に、取引用のパスワード、それからセキュリティカードやトークンなどの認証があります。
このように、何段階にも渡って手続きをしているのが口座の持ち主であるかどうかを確認し、できるだけ万全を期した状態で取引します。
家でもできるので周りの視線も気にならず、自分でID・パスワードの管理をきっちりしていれば何不自由なく利用できる体制が整っているといえるでしょう。
メインバンクではなく、サブバンクとして一つ持っているのもいいのではないでしょうか。(別に宣伝するつもりはないのですが……)